「ゼビウス」「ドルアーガの塔」のデザイナーであり、東京工芸大学 ゲーム学科の遠藤雅伸教授の退職にともなう最終講義が2024/3/15に開催されました。
案内が曖昧だったのではっきりしなかったのですが、一般の方も参加可能のようだったので申し込みました。問い合わせても良かったのですが、個別に対応とらせてしまうより申し込んで落とされるほうが早いかなと。結果、可能でしたので参加できました。
会場は撮影禁止だったので講義そのものの写真は無いく、以下はメモの書き起こしです。
2024/3/15 15:30〜17:00 最終講義 東京工芸大学 中野キャンパス 5号館1F
ゲーム道: Game-do 『禅』に繋がる新たなプレイスタイル
講義:遠藤雅伸(東京工芸大学 芸術学専攻 ゲームメディア領域・芸術学部 ゲーム学科教授)
★以下 書きかけです あとで編集するかも
なぜ「禅」か?→ 気恥ずかしさもあったが海外で通りが良いので採用
過去のゲーム研究の紹介
ホイジンガ「人は遊ぶ存在である」
カイヲワ
MJエリス「人間はなぜ遊ぶか」
チワセント ミハイ「フロー体験」
イェスパーユール「ハーフリアル」
「ゲーム道」とは何か
求道のプレイスタイル。それは「禅」の如き修行。
自分のルールで目指す自分のゴール。
「ゲーム道」を見いだしたきっかけ
RPGで「ラスボスの直前で止めてしまう現象」がある FF8での体験を例に
そこが自分のゴールなのだろう 「意図的停滞」と呼んでいる
各研究の紹介
・理不尽の寛容
研究用ゲーム「爺じゃんけん」
爺とじゃんけんで対戦するが爺なので反応速度が遅く手を出すのが遅いという設定。それは後出しにしか見えず、許容できない理不尽に感じる。
研究用ゲーム「対神じゃんけん」
神様とじゃんけんするという設定 神様なので後出しも自由自在。「爺じゃんけん」の名前を変えただけ! だけど納得してしまう。
・データを増やすと面白く見える
じゃんけんに履歴を表示
確率のゲームなので全く意味は無い 無いが履歴から予想したりしてしまう
結果、戦略性を感じて面白く見える。
・無意味な選択
じゃんけんカードを選ばせる どれを選んでもランダムなので一緒だが選ばせたほうが面白く感じる
・爽快感をねつ造
勝った時に画面が割れるなど派手な演出
(この辺 パチンコメーカーが経験的にやってる演出をアカデミックに解釈しなおしてるみたいで興味深いですね)
達成感とは?
単に勝つだけでは達成感は得られない
失敗の繰り返しの後のほうが達成感がある
失敗したほうがゲームが上手いように感じる
無意識にパフォーマンスが上がる
腕でダンベルを持ち上げる実験を行った
まず演出無しで持ち上げる回数を計測
その後、持ち上げると効果音が鳴るように設定。再度計測。→回数が上がった
(演出は感情を動かすだけでなく力になる)
男女
「女性は回復・支援役」は本当か?
プレイヤー20000件のサンプル 実際は女性プレイヤーも攻撃役をやりたい
マイペースでプレイしたい。支援役は相手あってのものなのでマイペースと反する。
女性は体験版をせずに見た目で買う(ということは乙女ゲーの体験版は効果が無い?)
難易度はパーソナル
プレイヤーにレベルを選ばせる→メリハリをつけなくていい
クリア評価を与える→プレイヤーが目標を決める→レベルデザイン不要になる
VR/MRによる錯覚
MRで皿の大きさを変える実験(食べ物は本物)
皿を大きくする(食べ物は本物なので量は変わらない)と少ししか食べてないように感じる 逆に皿を小さくすると沢山食べた気分
食欲をコントロールできるという実験だった
ゲーム道
最初は海外で理解されなかった。ふぁ、ノーキルプレイの例から理解されるように。
2020年から世界に広がる。パンデミックで世界の人々がゲームをプレイするようになったので。
パンデミックによる死者は大戦並のものになった。ゲーム道で世界に平和を。
Bringing Peace to the world by Game-do.